リダイレクトは、Webサイト運営者にとって避けては通れない、重要な技術です。
サイト移行やリニューアルなど、URLが変更になる際に、旧URLにアクセスしたユーザーを新URLへスムーズに誘導することで、ユーザー体験の向上とSEO評価の維持に貢献します。
しかし、リダイレクトの設定を誤ると、逆にSEOに悪影響を与えてしまう可能性もあります。
今回は、リダイレクトの基本知識から設定方法、SEOへの影響、注意点までを詳しく解説していきます。
Contents
リダイレクトとは?SEOへの影響と種類
リダイレクトとは、Webページが削除・移転された際に、古いページにアクセスしたユーザーを新しいページへ自動的に転送する仕組みです。
例えば、旧URL「https://example.com/old-page」が新URL「https://example.com/new-page」へ移転した場合、旧URLにアクセスしたユーザーは自動的に新URLへ転送されます。
リダイレクトには、主に以下の2つの種類があります。
1: 301リダイレクト
301リダイレクトは、旧URLが恒久的に新URLへ移転したことを示すリダイレクトです。
SEO的に最も推奨されるリダイレクトで、旧URLのSEO評価を新URLへ引き継ぐことができます。
2: 302リダイレクト
302リダイレクトは、旧URLが一時的に新URLへ移転したことを示すリダイレクトです。
301リダイレクトとは異なり、旧URLのSEO評価は引き継がれません。
サイト移行やリニューアルなど、旧URLが恒久的に変更される場合は、301リダイレクトを使用するのが一般的です。
リダイレクト設定の実践
リダイレクト設定には、サーバーサイドリダイレクトとクライアントサイドリダイレクトの2種類があります。
1: サーバーサイドリダイレクト
サーバーサイドリダイレクトは、Webサーバーの設定ファイル(.htaccessなど)にリダイレクトルールを追加することで、サーバー側でリダイレクト処理を行う方法です。
メリットは、サーバー側で処理が行われるため、ユーザーのブラウザに影響を与えず、高速にリダイレクト処理ができることです。
デメリットは、サーバーの知識や設定ファイルの編集が必要になるため、初心者には難易度が高いことです。
2: クライアントサイドリダイレクト
クライアントサイドリダイレクトは、HTMLのメタタグやJavaScriptを用いて、クライアント側(ブラウザ)でリダイレクト処理を行う方法です。
メリットは、サーバーの設定変更が不要で、簡単に設定できることです。
デメリットは、サーバーサイドリダイレクトに比べて処理速度が遅く、SEO評価が低下する可能性があることです。
3: リダイレクト設定方法
リダイレクト設定は、使用するサーバーやフレームワークによって方法が異なります。
ここでは、一般的な.htaccessファイルを用いたサーバーサイドリダイレクト設定方法を例に解説します。
.htaccessファイルに以下のコードを追加することで、旧URL「/old-page」を新URL「/new-page」へ301リダイレクトできます。
Redirect 301 /old-page /new-page
4: ページ単位・ディレクトリ単位でのリダイレクト
リダイレクトは、ページ単位、ディレクトリ単位、ドメイン単位など、さまざまな単位で設定することができます。
ページ単位でのリダイレクトは、特定のページのURLを変更する際に使用します。
ディレクトリ単位でのリダイレクトは、複数のページのURLが変更になる場合や、ディレクトリ構造を変更する際に使用します。
5: www有無・index.html有無のURL正規化
リダイレクト設定は、URLの正規化にも活用できます。
URLの正規化とは、同一ページへの複数のURLを、SEO的に最も適切なURLに統一することです。
例えば、www.example.comとexample.comのように、www有無で複数のURLが存在する場合、どちらかを正規化し、リダイレクト設定を行います。
6: 注意事項
リダイレクト設定を行う際は、以下の点に注意が必要です。
・内容が大きく異なるページへリダイレクトしない
・旧ページのSEO評価を慎重に考慮する
・エラーページをリダイレクトしない
まとめ
リダイレクトは、サイト移行やリニューアル時に、旧URLにアクセスしたユーザーを新URLへスムーズに転送することで、ユーザー体験の向上とSEO評価の維持に貢献する技術です。
リダイレクトの種類、設定方法、SEOへの影響、注意点などを理解した上で、適切なリダイレクト設定を行うことが重要です。
リダイレクト設定は、SEO対策だけでなく、ユーザー体験の向上にもつながります。
この記事を参考に、リダイレクト設定を正しく行い、Webサイトの運営を成功させましょう。